屍病
話し合って、私達が出した結論はふたつ。
一つ目は、コンビニやスーパーに行ってお弁当なんかを取ってくる方法。
既に作られた物があるから、調理をする手間が省けるけれど、きっと複数のイーターがいる危険な方法だ。
もう一つは、近くの民家に侵入して、食糧を取ってくる方法。
こちらは、家を選べはイーターの数こそ少ないと思うけど、料理ではなく食材になって、調理の必要があるということだ。
さらに、どちらの方法にしても、お金を払うわけでもなく「盗ってくる」という、元の世界なら犯罪行為になってしまうわけで。
その意識が私達の判断力を鈍らせていた。
「どっちにしても泥棒をするわけでしょ? 私はあんまり気が乗らないなあ」
真倫ちゃんもお腹が空いているだろうに、やはり突然こんなことになったからと言って、すぐに適応するのは難しいようだ。
「何言ってんだよ山瀬。考えればわかるだろ。相手はイーターなんだぜ? 子供を捕まえては食ってるやつらだ。それは犯罪じゃないのかよ」
桐山の言うことももっともで、元の世界であればもちろん色んな罪が重なるだろう。
高下は、茂手木を失った悲しみからか、いつもの強気な雰囲気はまったく無く、俯いていた。
一つ目は、コンビニやスーパーに行ってお弁当なんかを取ってくる方法。
既に作られた物があるから、調理をする手間が省けるけれど、きっと複数のイーターがいる危険な方法だ。
もう一つは、近くの民家に侵入して、食糧を取ってくる方法。
こちらは、家を選べはイーターの数こそ少ないと思うけど、料理ではなく食材になって、調理の必要があるということだ。
さらに、どちらの方法にしても、お金を払うわけでもなく「盗ってくる」という、元の世界なら犯罪行為になってしまうわけで。
その意識が私達の判断力を鈍らせていた。
「どっちにしても泥棒をするわけでしょ? 私はあんまり気が乗らないなあ」
真倫ちゃんもお腹が空いているだろうに、やはり突然こんなことになったからと言って、すぐに適応するのは難しいようだ。
「何言ってんだよ山瀬。考えればわかるだろ。相手はイーターなんだぜ? 子供を捕まえては食ってるやつらだ。それは犯罪じゃないのかよ」
桐山の言うことももっともで、元の世界であればもちろん色んな罪が重なるだろう。
高下は、茂手木を失った悲しみからか、いつもの強気な雰囲気はまったく無く、俯いていた。