探偵I(タンテイアイ)【第2巻】
「えっ、まじで!椋介(りょうすけ)、俺の会社の近くまで来てるの!」
「泰平、今日、仕事が終わったらさ、久々に俺と一緒に飲まないか?」
「飲む、飲む!俺、椋介とだったら朝まで全然飲むよ!」
「わりぃ、泰平。俺、午後9時の新幹線で帰らないと」
「まじかよー。それは、寂しいなー。あっ、俺、そろそろ営業部に仕事戻らないといけないや。後で、会社の近くの地鶏がすっげー旨い居酒屋の名前と地図をメールで送るから。そこで五時半、五時半集合ということで!」
「うん、わかった。お前もう時間だろう。早く、仕事にもどれよ──」
「じゃあな、椋介、また……」
「ああ、後で」
スマホでの会話が終わり営業部にもどっていく泰平。
探偵Iも急いですぐ後ろをついていく。