探偵I(タンテイアイ)【第2巻】




次の一口分を箸で挟み口元に運ぼうとした、とその時。




突然、電話の鳴る音が事務所に響く。




探偵Iが驚いて慌てて箸を置き、グラスに入っている水を全てごくごくごくと飲み干す。




まだ電話のベルの音はずっと鳴り続けている。




一呼吸置いて探偵Iが電話に出る。




「はい、探偵Iです」




「……」




耳を澄ましているが無言で返事が返ってこないのでおかしいと探偵Iが思い首を少し傾げながら受話器を強く握り、先程よりも少し声量を上げる。





「もしもし、探偵Iです……」



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