お嬢様。この私が、“悪役令嬢”にして差し上げます。《追憶編》
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「はぁ〜!やっぱり、メルの入れた紅茶は美味しいね!」
「まぁね。今日はレモンティーだよ。」
「ふぅん?最近多いね?」
「お嬢様が好きなお味だからね。」
「ははっ!そっか!さすがメル〜!」
舞踏会から三日後。
ティーカップに紅茶を注ぐメルは、隣のソファでニコニコと笑うダンレッドと共に束の間の休憩をとっていた。
いつも通りの穏やかな午後。
と、その時。談笑をする従者たちの部屋に、扉をノックする音が響く。
ひょこっと顔を出したのはルシアだ。
「ねぇ、メル。お父様を見なかった?」
「旦那様は今日、ご友人との会食があって外出していますよ。夕方までには戻ってくるそうですが。」
部屋の中に入ってきたルシアに、メルはティーカップを差し出した。
小さく「ありがとう」と応え、ソファに並んでレモンティーを味わう彼女に、メルは微笑む。
「お嬢様。旦那様に何か御用でしたか?」
「あ、ううん。大した用じゃないの。最近、仕事が立て込んでいるって言ってたから、病気のこともあるし、少し心配で。」
「はぁ〜!やっぱり、メルの入れた紅茶は美味しいね!」
「まぁね。今日はレモンティーだよ。」
「ふぅん?最近多いね?」
「お嬢様が好きなお味だからね。」
「ははっ!そっか!さすがメル〜!」
舞踏会から三日後。
ティーカップに紅茶を注ぐメルは、隣のソファでニコニコと笑うダンレッドと共に束の間の休憩をとっていた。
いつも通りの穏やかな午後。
と、その時。談笑をする従者たちの部屋に、扉をノックする音が響く。
ひょこっと顔を出したのはルシアだ。
「ねぇ、メル。お父様を見なかった?」
「旦那様は今日、ご友人との会食があって外出していますよ。夕方までには戻ってくるそうですが。」
部屋の中に入ってきたルシアに、メルはティーカップを差し出した。
小さく「ありがとう」と応え、ソファに並んでレモンティーを味わう彼女に、メルは微笑む。
「お嬢様。旦那様に何か御用でしたか?」
「あ、ううん。大した用じゃないの。最近、仕事が立て込んでいるって言ってたから、病気のこともあるし、少し心配で。」