rain
☆1
「雨、強くなってきたね」
「うん」
「どうする?傘あるけど
落ち着くまで少し待ってようか?」
「…うん。待ってようかな」
窓の外の荒れた景色を眺めながら私は頷いた
さっきからずっと雨足は強まる一方
傘があったとしても
このどしゃ降りの中、歩いて帰るのは気が引ける
「……へへ」
「何笑ってるの、幹也」
窓際から移動して椅子に座ると
前の席の椅子に座った幹也が
何故か嬉しそうに笑ってる
締まりのない顔を眺めながら首を傾げる
「学校でふたりっきりってなんか良いな~って」
ふたりっきりって言っても
学校にはまだ先生もいるし
他のクラスには私たちと同じように残ってる人も
いるだろう
ただ、今この教室にいるのは幹也と私だけ
……そういえば、こんな風に学校で幹也とふたりっきりってあんまりないかも
「昼はミオにかさねちゃんとられるし」
そうだ
お昼はミオとふたりでお弁当を食べる事が多いから、余計に
「でも、朝と帰りは一緒でしょ」
学校でふたりっきりはあんまりなくても
朝や帰りは別
朝は約束してなくても迎えに来るし
帰りも同じ
用事や部活があって遅くなっても
幹也は先に帰らないで今日みたいに私を待ってる
例のごとく忠犬のように
休憩時間の度、クラスは別なのに会いに来るし
「足りないよ」
「うん」
「どうする?傘あるけど
落ち着くまで少し待ってようか?」
「…うん。待ってようかな」
窓の外の荒れた景色を眺めながら私は頷いた
さっきからずっと雨足は強まる一方
傘があったとしても
このどしゃ降りの中、歩いて帰るのは気が引ける
「……へへ」
「何笑ってるの、幹也」
窓際から移動して椅子に座ると
前の席の椅子に座った幹也が
何故か嬉しそうに笑ってる
締まりのない顔を眺めながら首を傾げる
「学校でふたりっきりってなんか良いな~って」
ふたりっきりって言っても
学校にはまだ先生もいるし
他のクラスには私たちと同じように残ってる人も
いるだろう
ただ、今この教室にいるのは幹也と私だけ
……そういえば、こんな風に学校で幹也とふたりっきりってあんまりないかも
「昼はミオにかさねちゃんとられるし」
そうだ
お昼はミオとふたりでお弁当を食べる事が多いから、余計に
「でも、朝と帰りは一緒でしょ」
学校でふたりっきりはあんまりなくても
朝や帰りは別
朝は約束してなくても迎えに来るし
帰りも同じ
用事や部活があって遅くなっても
幹也は先に帰らないで今日みたいに私を待ってる
例のごとく忠犬のように
休憩時間の度、クラスは別なのに会いに来るし
「足りないよ」