あたしが髪を切ったわけ
あたしはこのとき、本能的に奴の本質を見切っていたのだ。
うーん、喜んでいいのか?ま、いいか。
思えば、このとき断っていなかったら、奴との縁も単に『失礼な奴』で終わっていたのではなかろうか。
それにしてもよく喋る奴だった。
一見おとなしそうに見えるのは、はったりだ。
よく見ると、好奇心旺盛な目をきょろきょろさせ、ずけずけとものを言う。
言うことがいちいち鋭い、というか、批判的というか、どうも相手の痛いところを突き、良いところを悪く言う傾向があるようだ。
敵が多そう。
断ると奴は少し首を傾げ、一転してちょっと悲しそうな顔であたしを見詰めた。
うわっ、そんな顔で見詰めるんじゃない。
なんか、すごく、あたしが悪そう。
胸を締め付けるような罪悪感が、じわりと心の中に侵入してくる。
ううっ、あたしが悪いんじゃ……
うーん、喜んでいいのか?ま、いいか。
思えば、このとき断っていなかったら、奴との縁も単に『失礼な奴』で終わっていたのではなかろうか。
それにしてもよく喋る奴だった。
一見おとなしそうに見えるのは、はったりだ。
よく見ると、好奇心旺盛な目をきょろきょろさせ、ずけずけとものを言う。
言うことがいちいち鋭い、というか、批判的というか、どうも相手の痛いところを突き、良いところを悪く言う傾向があるようだ。
敵が多そう。
断ると奴は少し首を傾げ、一転してちょっと悲しそうな顔であたしを見詰めた。
うわっ、そんな顔で見詰めるんじゃない。
なんか、すごく、あたしが悪そう。
胸を締め付けるような罪悪感が、じわりと心の中に侵入してくる。
ううっ、あたしが悪いんじゃ……