女の子のミカタ
ナンダ、コレ??
「なに?なに?胸なんか見て。あ、虫でも入った?俺が取ってあげようか?」
どさくさに紛れて覗き込んでくるそいつに冷ややかな視線を送る。
その表情が怖かったのか、気まずそうに笑いながら黙り込んだ。
けど、これはどういう事だ?
俺は、ゆっくりと立ち上がりフラフラした足取りで路上駐車してある車に近づいた。
窓ガラスに自分の姿が映る
自分の姿のはずなのに……
いつもと、違う……。
短い黒髪、黒のジャケットにジーパン。そこまでは、変わらない。
けど、映っている人物の性別が違う。