女の子のミカタ
二人の気持ち
「っと……」
「ちょっと。」
……ん……?
誰かが肩を揺さぶる……。
誰?
「…ぅん…」
俺は目を開けてその人物を見つめる。
ぼんやりとしていてなかなか顔が見れない。
…けれど……
シルエットですぐ解った。
「…ちな…つ?」
流れる栗色の髪、目に優しい白い肌。
逢いたかった女性に逢えた嬉しさで顔が自然と綻ぶ。
「…っふぇ…」
ただ、名前を呼んだだけなのに千夏は声を上げて泣き出してしまった。
「……何で……泣くんだよ……?」
俺は千夏の頬を撫でながら問い掛ける。