雨のリフレイン
「そうだよな。でも、絶対に僕が一番香織のことが好きだよ。この4年間、変わらずずっと君が好きだよ。
もし、君が別に好きな相手が出来ていたならと考えると全部放り出して帰りたくなったけど。香織は待っていてくれる。そう自分に言い聞かせてた」

「待ってるなんて…知ってた?山岸は三浦に迫られてアメリカに追われたって皆に思われてたのよ。私、どれだけ悪女なんだって。おかげでロクでもない男しか近寄って来なかったわ。
水上先生なんて、團は同棲していたカノジョを私から守るためにアメリカに行ったって本気で思ってたんだから」

「ごめん、そんなこと知らなくて。香織を苦しめていたなんて。ごめん。
水上、僕言わなかったっけ?香織と一緒に暮らしてたって」

「いやぁ、すまない。団長が言ってたカノジョがどうしても三浦先生だと結びつかなくて、勘違いしてしまった」

「ほらね?
不釣合いなのよ。だから、もう、本当におしまい。
水上先生、お邪魔しました。
私、帰ります」

三浦はバックを手にして立ち上がった。
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