雨のリフレイン


「柊子!写真撮ろっ!」
卒業式を終えて、愛美や友人達に囲まれる。
ひとしきり、写真撮影だ。
あいにくの曇り空ではあったが、早咲きの桜も咲いていて、写真を撮るには問題ない。


「なんだか、4年間、あっという間だったなぁ。
柊子、卒業しても会おうね!」
「もちろんだよ」


友人と、両親と、お世話になった先生と。写真を撮ったり、挨拶をしたりと、周囲はごった返していた。


柊子はキョロキョロと辺りを見回す。
母が見つからない。式典の時には確かに居た。洸平の隣で号泣していたのが、見えたのだが。

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