雨のリフレイン
「要らない。
それから、ここは関係者以外立ち入り禁止」
どら焼きを差し出した柊子に、水上は顔も見ずに言った。
「冷たいなぁ、洸平。固いこと言うなよ。
女子高生がいるなんて、それだけでこの殺風景な医局も華やぐじゃないか」
「翔太先生、私、戻ります。
皆さんの邪魔をしないことを前提に、特別に院内に入れてもらってるんだもん。
水上先生、これ、食べてね。
今度、お弁当作ってくる。食べやすいおにぎりとか。食事は、ちゃんと食べて」
「優しいなぁ。なんていい子なんだ、柊子ちゃん。
こんな、真面目で、堅物で、愛想のない洸平なんかに、勿体ない」
柊子は、どら焼きを水上の机に置いて、ニッコリ笑った。
水上は、やっと、ちらっと柊子を見る。
それから、ふうっと一つため息をつくと立ち上がった。
「来い。…翔太、食堂に行ってくるから」
水上は、柊子を呼んで部屋を出る。柊子は、慌てて水上の後を追いかけた。
「しっかり食ってこいよ〜
柊子ちゃんに、スイーツでも奢ってやれ」
翔太は、ニヤニヤしながら二人を見送った。
それから、ここは関係者以外立ち入り禁止」
どら焼きを差し出した柊子に、水上は顔も見ずに言った。
「冷たいなぁ、洸平。固いこと言うなよ。
女子高生がいるなんて、それだけでこの殺風景な医局も華やぐじゃないか」
「翔太先生、私、戻ります。
皆さんの邪魔をしないことを前提に、特別に院内に入れてもらってるんだもん。
水上先生、これ、食べてね。
今度、お弁当作ってくる。食べやすいおにぎりとか。食事は、ちゃんと食べて」
「優しいなぁ。なんていい子なんだ、柊子ちゃん。
こんな、真面目で、堅物で、愛想のない洸平なんかに、勿体ない」
柊子は、どら焼きを水上の机に置いて、ニッコリ笑った。
水上は、やっと、ちらっと柊子を見る。
それから、ふうっと一つため息をつくと立ち上がった。
「来い。…翔太、食堂に行ってくるから」
水上は、柊子を呼んで部屋を出る。柊子は、慌てて水上の後を追いかけた。
「しっかり食ってこいよ〜
柊子ちゃんに、スイーツでも奢ってやれ」
翔太は、ニヤニヤしながら二人を見送った。