雨のリフレイン
悔しいくらい、水上は柊子の母信子に優しい。まるで、自分の母親のように慕っていた。
水上の実母は故人だと聞いている。母はそれを知ってから何かと水上の世話をするようになり、食事を差し入れたり、掃除をする為に部屋の合鍵までも預かっていた。



三人で食卓を囲む。

「美味しい!
お母さんの肉じゃが、最高だよ。あったまる」
「そう、よかった。
疲れたでしょ?2人ともたくさん食べてね」


母の顔色はあまり良くない。
それでも、柊子と水上が美味しいとご飯を食べる姿を嬉しそうに見ていた。


< 53 / 302 >

この作品をシェア

pagetop