そばにはいれないから。



愛と渚くんが帰って少しした時の事だった。


「…………っ、いたっい。」

頭に激痛がはしって、手が震えだしたのは。


楽しくお喋りしてたのに、あたしのせいで台無し。



「…………咲良?咲良?」

あたしの隣にいた誠也があたしに声をかける。


なんで、こんなに震えるの?

頭痛と手の痙攣、動悸



「………っはあっ、はあっ。」


結依がナースコールを押してくれたみたいで、少しすると先生が急いできた。



「咲良ちゃん?どうした?」


「ふぅっはぁっ………だいじょっぶ…。」


なんかどこが痛いのか、苦しいのか


分かんない。



「よーし、ちょっと見せてねー」


先生は、机の方に前屈みになってたあたしの体を支えながら、そっとベットの方へ戻した。



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