そばにはいれないから。




「誠くんなら、病気の事話しても咲良の側にいてくれるんじゃない?そんなんであなたの事嫌いになったりしないと思うよ。」

お母さんの言葉は、あたしへの励ましだって分かってる。

分かってる。


誠也がそんな事であたしのことを嫌いになったりしないってことも。

よーーーくわかってる。


きっとずっとそばにいてくれる。



「だからだよ。」


「えっ…………?」



「誠は絶対側にいてくれる…………そんなの分かってる!!!

でも、あたしがいなくなった時、誠を1人ぼっちにしちゃう。誠を1人にしたくない。
………1人にしちゃうなら、早いほうがいい。あたしのことなんか、忘れてほしいの。」


それに彼女が病気で死んだ、よりも、彼女に振られたの方が忘れられるもんね。


でも、いつ言おう。



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