そばにはいれないから。
家に帰っても泣いてたら、心配かけちゃうから家の前からは笑顔。
顔をパンパンと軽く叩いて、深呼吸。
「ただいま〜!!!」
家の中は、ビーフシチューのいい匂い。
「え、何?ビーフシチュー?」
「そうよ。咲良の大好きなもの作ったわ。」
机の上にはあたしの好きなものだらけ。
病気になって、変わらない幸せを知った。
変わってほしくないそう思ってたけど、やっぱりいつも通りっていうのは難しくて。
お母さんは、過保護になった。
でも、あたしも変わった。
変わらないって、すごく難しい。
夜、誠也にメールした。
朝、河原で会いたいって。
返信を見るのが怖かったから、メールして、携帯の電源を落とした。