そばにはいれないから。



奇襲作戦に失敗したあたしは、4分間で取り返すことができず、試合終了。

準優勝という成績に終わった。


「疲れたね。」


「ほんと、疲れた。」


帰り道、みんなで駅まで歩く。

誠也もその中にいる。



「もうあそこで取られたら無理だ、あたしわ。」


「なんか勝手に体が動いたの。」


約2年、結依の試合をたくさん見てきて、いつも練習一緒にしてるからこそ思いついたんだけど、そこを返されたらもうダメ。


部内戦でもまだ結依に勝ったことはない。



「またの挑戦お待ちしております。」


「頑張りまーすー。」


剣道出来なくなる前に、一回くらい勝ちたいな。




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