そばにはいれないから。



「フラフラだぞ、そんなんで帰れるわけないだろ。」

あたしの家は、駅から歩いて30分くらい。

坂道もあるし、なかなかきつい。


「おいっ。」

そう言って、誠也に手を掴まれた。


すると、ふらっとして、誠也の方に倒れ込んだ。


「大人しくのっとけ。」

そう言って、誠也は背中を向けてかがむ。


「…………無理、重いし。」

「そんなの今更気にしねえし、暗いから誰にも見られねえよ。」


そんな事ないとは言ってくれない、、

いつも通りだね。


「早くしろよ。」


本当は、乗ったらダメって分かってたんだけど、立ってるのもやっとなあたしに断る権利はなかった。



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