そばにはいれないから。
「咲良!?どうした?」
あたしの異変に気付いた誠也は、足を止めた。
「なんでもっ、ない。すすんでっ。」
「分かった。」
背中にいるから、顔見られなくてよかった。
「ねえ、、誠也は、どうしたらあたしのことっ、嫌いになる?」
この質問、普通におかしいけど、もう頭がいっぱいで考えられなかった。
「えっ?嫌いになるとか無理だと思うけど、もうそういう関係じゃないってか、もし咲良が犯罪者になっても、嫌い?にはならないと思う。」
どうしても、嫌いになってはもらえない。
「あたしっ、あんなこと言ったのにっ、なんでこんなことっっ。」
あたしは、誠也に嫌いになってもらいたいのに。
どうしてそんなに優しいの。