そばにはいれないから。




「…………いつから、気付いてた?」


しばらく歩いてると、背中から弱々しいそんな声が聞こえて、答える。


「朝からなんかおかしいなって思ってたよ。けど、昼飯食わねえし、アップの時の息切れひどいし、電車乗ってすぐ寝てたから、もう絶対だなって思った。」

俺とっては、一桁の足し算くらい簡単な問題だった。


「そっか、そうなんだ。」


その時くらいから咲良の様子がおかしかった。



「咲良!?どうした?」


なんで、、、泣いてる?


俺の頭の中はパニックだった。


「なんでもっ、ない。すすんでっ。」


「分かった。」


正直言って、咲良の泣いてる所は見たことがない


いつも我慢してるってイメージ。



 
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