そばにはいれないから。
「咲良〜!!咲良〜!!」
ボーッと公園のベンチに座ってたら、お母さんの声が聞こえた。
公園であたしを見つけたお母さんはあたしの方へ駆け寄ってくる。
その後ろにはあの人と、抱っこされた冬馬もいる。
「なかなか帰ってこないから心配した。」
なんか一瞬の事だと思ってたのが、結構時間が経ってたみたい。
「お家かえろ?」
お母さんの手が暖かくて、苦しくなった。
「ねえ?お母さん………あたし、生きててもいいの?」
「えっ?当たり前でしょ、何言ってるの。」
「だって…………あたし、もう迷惑しかかけないし………っ。
あたしなんていない方がお母さん楽でしょ?冬馬だけで十分でしょ?」
お母さんの顔が曇ってるのも
お母さんがこんな事思ってないのも知ってる。
けど、もう溢れて止まらない。