そばにはいれないから。




その日から、今まで以上にがんばった。


「無理するなよ。」

って誠也に何回も言われるくらい。


色々あったのもあって誠也と普通に話せるようになった。


でも、誠也と話すたびに考えてしまう。

あたしはもう誠也の彼女じゃない。


そんな事を考えてしまうのが嫌で、剣道に打ち込んで忘れようとした。


最後の試合、出れなきゃ意味がない。


「じゃあレギュラー発表する。」

ついにやってきたレギュラー発表。


あの日、顧問にこの試合で辞める事も話した。



「…………ふう。」

今までの中で1番緊張してるかも。


大将は結依だから、あたしは身長的にも剣道のスタイル的にも先鋒で呼ばれなきゃほとんど可能性がなくなる。

やばい、手汗が止まらない。


顧問の男子の発表なんて全然頭に入らなくて、静かに正座して座ってるけど心は大騒ぎ。



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