そばにはいれないから。
あたしも、会いたかった。
………ずっとずっと会いたくて仕方がなかった。
病気だって言われた瞬間から
誠也のことばっかり考えてた。
「あたしも。」
胸がギュッとなって、泣きそうになった。
でもこんなところで泣いたら、心配されるから必死に我慢した。
「冷えるから、もう家入れ。」
「うん、また明日ね。」
誠也はあたしが家の中に入るまで見届けてくれる
口は悪いけど、なんだかんだ優しい。
今日、改めて誠也が好きだと確信した。
この人とずっと一緒にいたい。
そう強く思った。
だから、あたしは決心した。
誠也に別れを告げることを。