そばにはいれないから。
「転校するそうだ。少し前には分かってたんだが、本人の希望で伝えなかった。理解してやってくれ。」
理解してやってくれ、と言われても理解できなかった。
それも俺だけじゃない。
一緒にチームでやってきた結依や愛なんかは、俺よりももっと飲み込めてない様子だった。
「誠也、聞いてたの?」
と愛が俺に声を掛ける。
俺は静かに首を振る。
「なんで、、?」
愛は涙を流し、他のメンバーも悲しんでいた。
「…………練習しよう。」
そんな中、結依は次を見ているように思えた。
結依は小学生の頃から試合会場とかで会って、強くて逞しいってイメージが強くて
咲良にお前とは違うなって言ってたのを覚えてる。
だけど、次を見ているように思えた結依も、少し揺れているように見えた。