そばにはいれないから。




「ここまできたのに、なんで。」

愛のふとした言葉に、同意した。


『絶対にみんなで全国に行く』

1年生の時から何度も咲良はそう言ってた。


だからどうしても転校ってが信じられなかった。


「どこに転校したんですか?」

どの先生に聞いても教えてくれないし。



だけど、咲良の家に行ってみても抜け殻で誰もいなくて


転校した


そう思うしかなくなっていた。



でも俺には、それであいつがこのチームを離れるとは到底思えなかった。



「探してんのか、前砂の事。」


「ああ。」


咲良と会った最後の日。

試合の帰り道。なんか様子が変だった気がした。



どうしてももう一回会いたい。


咲良に。



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