そばにはいれないから。
そのまま試合終了のブザーがなった。
その前の試合も負けてるから、ここで終了。
リーグ戦敗退。
「やっぱり前砂がいないと違うのか。」
確かに、咲良はチームにとって大切な存在で欠かせない人物である事は間違えなかった。
だけど、ここまでチームが崩れるのか。
女子全員が、県大会とは全然違う、明らかに動きが硬い。
1番それを象徴するのが、結依だった。
関東大会の次の日の放課後。
今日は珍しく部活がない日で、地域の道場に行こうと防具を取りに行くと
ッシュッッシュッ!!!
竹刀を振る音が聞こえた。
「何してんだよ。」
俺がそう言うと、汗だくの結依は竹刀を止めてこっちを見た。
「休みの日くらい休めよ。」
「そっちこそ。防具とりにきてるじゃん。」
さすが、さすが。
咲良と違って頭も良いからな、結依は。