そばにはいれないから。
全国大会を1ヶ月後に控えたある日。
俺はもう一応引退してるのもあって、家族と祖父のお見舞いに来た。
いつも可愛がってくれた祖父が3日前急に倒れたのを聞いて、いてもたってもいられなかった。
「じいちゃん、大丈夫?」
「おー、誠也、ありがとう。」
祖父の顔を見て一安心。
祖父が検査に行って、両親が先生とりあえずいろいろ話している時間
暇すぎて病院内をウロウロしていた。
それにしてもこの病院、でかい。
迷子になりそう。
すごく小さい子から、年配の方までいて、医者や看護師も色んな人がいる。
ボーッと受付の椅子に座ってると、信じられない光景が俺の目の中に飛び込んできた。
「……………………咲良?」