そばにはいれないから。
「関係ないから。」
一度止めた車椅子をまた漕いで病室に向かう。
そんなあたしに頭がついてきてないのか、少し固まってる様子だったけど
すぐにあたしを追いかけてきて
「…待てよ、咲良、なあ、どういう事だよ。」
そう言って車椅子を掴んであたしを止める。
やだ、やだ。
「…………離して。」
「ちゃんと説明しろよ!」
こんな姿見られたくない。
1番、誠也に見られたくなかった。
「関係ないって言ってるじゃん。」
でも、久しぶりに誠也の姿を見れて喜んでいる自分もいる。