鴉と白骨は、寂しがり屋の魔女に恋をする



 「私はこの魔女対策部の中でもエリート中のエリート。少し前まで使い魔という下等な呪いを受けていたあなたとは違うのですよ」
 

 そう言い放つと、小檜山は腰にかけていた手錠を取り出し、希海の片方の手首にかけた。よく知る銀色の手錠ではない、真っ黒な手錠だった。
 希海はまだ片腕にしか手錠をかけられてないため、攻撃を仕掛けようとした。が、ガクンッと膝をついた。


 「な………なんだ………」
 「この黒い手錠は魔女や魔王のために作られたものなんですよ。魔力を一気に吸いとる事が出来るんです。ただ、使用すると1時間で壊れてしまうので、あまり使いたくないのですが………今回は花里のためですから、仕方がないです」
 「………おまえ、目的は………空澄か?!」
 「あなたに話す理由などありません。それでは、しばらくの間お休みください」
 「…………くそっ…………」


 頭が朦朧として、希海は目を開けることを立っている事も出来ずにその場に倒れたのだった。




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