橘くん、今日もすきです
と同時に、私から目を逸らす橘くんと空くん。
……まさか今の私…とっても変な顔をしてたりした!?
橘くんに嫌われちゃった!?
なんて、今更不安になっても仕方ないけど、これ以上嫌われるのは私だって避けたいの。
「2人の気分を害するような顔しちゃって、ごめんなさい…」
「もう、ほんと…鈍感すぎだからお前…」
私は真剣に謝ったと言うのに、空くんに意味不明な言葉とともにチョップをかまされる。
「へ…??」
「あ、あとはる!俺国公立目指してるから、もしかしたら3年で使うかもしれねーから、美憂にもらって」
でもその後に続いた言葉は、そんなもので。
それだけで、今までのことはどうでも良くなってしまう。
だって、一年の教材を持ち歩いてるわけないし、そうなると当然、このあとも少なからず一回は橘くんと関われるのだ。