橘くん、今日もすきです



橘くんに駆け寄った私の耳に聞こえてきたのは、




「ははっ!白糸先輩、犬みたい〜」




私を見ながら笑ってる孝太くんのもので。


私が駆け寄った分の距離を長い足で歩いてきて、私の二歩ほど手前で止まった。



…っていうか、犬って。




「むっ!孝太くん!私がつっこんだからもうそのつっこみは禁止なの〜!」


「犬っていうのは否定しないんすね、はははっ!!」




孝太くんがあまりにも楽しそうに笑うから、もうなんでもいいかなぁなんて思ってしまう。


不思議な人だ。

今日はじめて話したのに。




「私はなかなか懐かないよ〜?」


「おっ、それはますます手名付けたくなりますね」


「臨むところだよっ!」



なんだか橘くんが孝太くんとずっと一緒にいるのがわかるかも。

一緒にいるだけで笑えてきちゃう!


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