愛奏~aikanade~

1年 春。~出会い~

入学式から、1ヶ月たった。
5月。私達は、だいぶ新しい学校生活に慣れてきて、次第にみんな自分の気の合う者同士のグループを作っていた。
もちろん、私達仲良し6人グループは、移動教室の授業と、お昼休みを屋上で過ごすのと、放課後遊ぶのが、当たり前になっていた。

一ヶ月たって、みんなは、だいぶ自分の本性を出して来たと思う。絢希は、何処にいても、いつも笑いが絶えない。
だけど、恋に関しては、人一倍可愛い顔をしてると思う。

亜以は、笑顔や、仕草は、変わらないけど、前より私に本音を打ち明けてくれるようになったと思う。

ひとみは、前より仲良くなって、絆が深まったと思う。だって、ひとみをからかう回数が増えたもん。愚痴も言い合える仲になったしね♪

柚子は、みんなと違って、一ヶ月前よりさほど変わってないけど、友達を大事にしてくれる、優しい女の子だと思う。

李那は、クールなイメージがつくけど、実際は、笑顔が癒される、とっても可愛い女の子。ふと、男の子は、こういう女の子がいいんだろうなぁ、としみじみ思うくらい。


私は、みんなは「変わった」と、口を揃えて言うけれど、変わってないのは、自分自身がよく分かっている。

変われる自分がいるなら、なりたい。

絢希みたいに笑って、ひとみみたいに明るくて、亜以や、李那みたいに可愛い仕草や行動したり、柚子みたいに優しい女の子になれたらって、思う自分がいる。
みんなみたいのを、女の子って言うんだと、あの頃は、そう思ってたんだ。
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