愛奏~aikanade~
「もしもし?明日香ちゃん?爽汰だけど?」

「ひゃ!!はい?」

またいきなり先輩の登場。私はまた上擦った声を上げてしまった。

「そんなに驚かないでよ♪ところでさぁ、明日香ちゃん今度の日曜あいてる?」

「……ハイ?」

突然の質問に質問で返してしまった。

「あいてるの?」

「い、いえ!あ…いや、あ、あいてます!!」

舌を噛みつつ、必死で伝えた。

「そっかぁ!なら、俺と、デートしない?」

「えぇ!?」

いきなりの言葉に、私は、部屋で大声を出してしまった。

「……スゲェ声。」
「え?ごめんなさい!!」

「大丈夫♪で、答えは?」

爽汰先輩と二人きりのデート…楽しそうな感じもするけど、怖い感じもする…。だけど、このチャンス、逃がしたくない。

「…私、行きます!!」

「OK♪じゃぁ日曜日、○×駅に10時集合ね♪」

「ハイ!分かりました。」

「じゃぁね★」


電話が切れたあと、私は、嬉しさのあまり、はしゃいでしまった。
嬉しかった。
その後、お母さんにうるさいって怒られた。だけど、そんなの気にならなかった。日曜日が楽しみだ…。
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