愛奏~aikanade~
HRが終わって、休み時間。
私の机の周りに、絢希と亜以が寄って来た。

「この席いいなぁ~。超寝てられんじゃん!!何で私だけ1番前なの?」

絢希は、私の席を見て、口を尖らせながら言った。

「仕方ないよぉ~♪絢希は、日頃の行いが悪かったからじゃん?」


さらりと亜以が毒を吐いた。

「ちょっと~!?聞き捨てならないんだけど?」


少し亜以を睨みながら、微笑を浮かべて絢希が言った。中学のときから一緒の二人のやり取りが面白くて、まるで漫才を見ている様だった。

「ところで、明日香って彼氏いるの?」

「えっっ!?」


いきなりちゃん付けから、呼び捨てに変わってたのと、亜以の急な質問にビックリした。


「いる?いない?」

「い、いないよ!!」

亜以の質問に慌てて、頭を横に振った。

「ホント!?いるかと思った~。」


驚きを隠せないほど、亜以は、ビックリしていた。

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