恋叶うオフィス
同期だから……と自分で口にして、少し心が痛んだ。同期以上の関係の望んでいるのに、自分から牽制するのだから本当に根性なしだよね。
でも、今の関係を壊したくないから。
仕事の話が中心になりながらも楽しく話をして、美味しく食べる。なによりも武藤とふたりだけでいられることがうれしい。
良い誕生日。
最後にデザートのケーキが運ばれてきて、私は目を丸くした。大きくはないけれど、丸いケーキにロウソクが立っていた。
「お誕生日おめでとうございます!」と私の前に置かれる。
「渡瀬、誕生日おめでとう」
「武藤……ありがとう。わ、びっくりした。うれしい」
「うん。歌ってあげるからロウソク消して」
「えっ、ええっ!」
レストランのホールスタッフの人が三人出てきて、武藤と一緒に手を叩きながらバースディソングを歌ってくれた。
名前の部分には『~ディアー ゆずきさん』と入れてくれて、私は泣きそうになりながら火を消した。
その瞬間、他のテーブルにいたお客さんたちも拍手をしてくれる。私は立ち上がって、頭を下げた。
「ありがとうございます! ……武藤、本当にありがとう」
でも、今の関係を壊したくないから。
仕事の話が中心になりながらも楽しく話をして、美味しく食べる。なによりも武藤とふたりだけでいられることがうれしい。
良い誕生日。
最後にデザートのケーキが運ばれてきて、私は目を丸くした。大きくはないけれど、丸いケーキにロウソクが立っていた。
「お誕生日おめでとうございます!」と私の前に置かれる。
「渡瀬、誕生日おめでとう」
「武藤……ありがとう。わ、びっくりした。うれしい」
「うん。歌ってあげるからロウソク消して」
「えっ、ええっ!」
レストランのホールスタッフの人が三人出てきて、武藤と一緒に手を叩きながらバースディソングを歌ってくれた。
名前の部分には『~ディアー ゆずきさん』と入れてくれて、私は泣きそうになりながら火を消した。
その瞬間、他のテーブルにいたお客さんたちも拍手をしてくれる。私は立ち上がって、頭を下げた。
「ありがとうございます! ……武藤、本当にありがとう」