恋叶うオフィス
近付く距離
武藤からもらったネックレスを毎日身につけるものなのかと悩んだ。
毎日装着したら、また周囲になにか言われるかもと意気地無しの私は、誕生日の翌日身につけることが出来なかった。
武藤は私を見るなり、「つけてくれないのか……」と悲しそうな顔を見せた。
「今日の服には、合わないような気がして」
「合うと思うけど……」
あまりにも落ち込むからつい「明日は合わせた服にするから」と言ってしまった。
その時の私の言葉を聞いた武藤の顔がしばらく頭から離れないこととなる……目を細めてうれしそうに笑うなんて、反則だ。
そんな笑顔を見せられたら、毎日欠かさず装着したくなる。
だけど、あの笑顔に流されてはいけないと思いとどまった。とりあえず、次の日にはつけていったけれど。
悩みはもうひとつあった。武藤の誕生日が1か月後に迫っているので、なにをプレゼントして、どうお祝いしようかと考えあぐねている。
「ねえ、里香ー。武藤の誕生日、どうしたらいいと思う?」
「そんなの本人に聞いてみたら?」
唐揚げを作りすぎたからと里香のところに運び、ついでに相談したら、なんとも素っ気ないアドバイスをされる。
毎日装着したら、また周囲になにか言われるかもと意気地無しの私は、誕生日の翌日身につけることが出来なかった。
武藤は私を見るなり、「つけてくれないのか……」と悲しそうな顔を見せた。
「今日の服には、合わないような気がして」
「合うと思うけど……」
あまりにも落ち込むからつい「明日は合わせた服にするから」と言ってしまった。
その時の私の言葉を聞いた武藤の顔がしばらく頭から離れないこととなる……目を細めてうれしそうに笑うなんて、反則だ。
そんな笑顔を見せられたら、毎日欠かさず装着したくなる。
だけど、あの笑顔に流されてはいけないと思いとどまった。とりあえず、次の日にはつけていったけれど。
悩みはもうひとつあった。武藤の誕生日が1か月後に迫っているので、なにをプレゼントして、どうお祝いしようかと考えあぐねている。
「ねえ、里香ー。武藤の誕生日、どうしたらいいと思う?」
「そんなの本人に聞いてみたら?」
唐揚げを作りすぎたからと里香のところに運び、ついでに相談したら、なんとも素っ気ないアドバイスをされる。