恋叶うオフィス
なんとか話が終わり、私たちは駅へと向かう。
「山崎さん、すごい人ですね。武藤さんにあそこまで強引に来る人、初めてみましたよ」
「ああいう人は本当に困る」
藤田くんの言葉に武藤はうんざりした声を出す。
「でも、武藤さんはわりと淡白な感じじゃないですか? 意外に山崎さんのような熱い人が合うかもしれませんよ」
「いや、勘弁。……元気な子が嫌いとは言わないけど、自分に合うとは思えない」
「そうですか? じゃあ、やはり渡瀬さんのように穏やかな感じの方がいいですか?」
「ん? ああ、そうだな。あの子と比べたら、渡瀬のほうがずっといい」
比較の対象で私を出されたけど、あの子よりいいと言われても全然うれしくない。私は武藤と藤田くんに対して、口を尖らせた。
「ちょっとー、そこで私を出さないでよ。山崎さんか私で選ぶなんて、やめて。私にも選ぶ権利あるからね」
「あ、渡瀬さん、ごめんなさい。例えで出したとしても失礼でしたよね。でも、渡瀬さんは武藤さんに同期以上の感情を持ったことないんですか?」
「は?」
今度はなにを言い出すのか……。
「山崎さん、すごい人ですね。武藤さんにあそこまで強引に来る人、初めてみましたよ」
「ああいう人は本当に困る」
藤田くんの言葉に武藤はうんざりした声を出す。
「でも、武藤さんはわりと淡白な感じじゃないですか? 意外に山崎さんのような熱い人が合うかもしれませんよ」
「いや、勘弁。……元気な子が嫌いとは言わないけど、自分に合うとは思えない」
「そうですか? じゃあ、やはり渡瀬さんのように穏やかな感じの方がいいですか?」
「ん? ああ、そうだな。あの子と比べたら、渡瀬のほうがずっといい」
比較の対象で私を出されたけど、あの子よりいいと言われても全然うれしくない。私は武藤と藤田くんに対して、口を尖らせた。
「ちょっとー、そこで私を出さないでよ。山崎さんか私で選ぶなんて、やめて。私にも選ぶ権利あるからね」
「あ、渡瀬さん、ごめんなさい。例えで出したとしても失礼でしたよね。でも、渡瀬さんは武藤さんに同期以上の感情を持ったことないんですか?」
「は?」
今度はなにを言い出すのか……。