恋叶うオフィス
何度も何度も打ち上げられる大輪の花火を見ながら、顔を緩ませた。
「なにうれしそうに笑ってるの?」
「えっ? ちょっとー、私を見ていないで、花火を見なさいよ。ビール飲みながら、見られるのが最高だなとうれしくなったの」
こんな締まりのない顔を見られていたなんて……恥ずかしくなる。どうして、花火ではなく私を見ていたのだか……。
「確かにビール飲みながら楽しめるのは、最高に気持ちいいね」
「だよね! あ、枝豆食べよう」
武藤の同意がうれしくなって、彼を見たら、同じようにこっちを見ていた。なんだか照れくさくなる。
枝豆を取ろうと手を伸ばしたが、微妙に届かなくて、足を少し動かす。
「わわっ……」
「渡瀬、大丈夫か?」
「うん……、ああー」
やはり、このベランダは狭かった……。
バランスを崩して、前のめりになった私の腕を武藤が支えてくれたけど、指先が枝豆の入っているカップにぶつかり、カップが倒れる。トレイの上に枝豆が散らばった。
慌てて、拾おうと体を小さくして屈んだ。武藤も同じように屈んだから、お互いの頭がコツンと当たった。私たちは一瞬固まって、お互いを見た。
「なにうれしそうに笑ってるの?」
「えっ? ちょっとー、私を見ていないで、花火を見なさいよ。ビール飲みながら、見られるのが最高だなとうれしくなったの」
こんな締まりのない顔を見られていたなんて……恥ずかしくなる。どうして、花火ではなく私を見ていたのだか……。
「確かにビール飲みながら楽しめるのは、最高に気持ちいいね」
「だよね! あ、枝豆食べよう」
武藤の同意がうれしくなって、彼を見たら、同じようにこっちを見ていた。なんだか照れくさくなる。
枝豆を取ろうと手を伸ばしたが、微妙に届かなくて、足を少し動かす。
「わわっ……」
「渡瀬、大丈夫か?」
「うん……、ああー」
やはり、このベランダは狭かった……。
バランスを崩して、前のめりになった私の腕を武藤が支えてくれたけど、指先が枝豆の入っているカップにぶつかり、カップが倒れる。トレイの上に枝豆が散らばった。
慌てて、拾おうと体を小さくして屈んだ。武藤も同じように屈んだから、お互いの頭がコツンと当たった。私たちは一瞬固まって、お互いを見た。