恋叶うオフィス
鋭い突っ込みに返す言葉が見つからない。代わりに宇野くんがまた話し出す。
「武藤がヘタレなんだよ。こんなの贈っておきながら、なにしてるのか、ヤツは。一番仕事出来るくせにこういうとこは、全然ダメだな」
「俺の何がダメだって?」
「あ、武藤……」
突然現れた武藤をここにいる全員が見た。「お疲れ」と彼は宇野くんの隣にすとんと座った。
「なんか俺の悪口言ってなかった?」
「武藤くん、今聞いたよ。渡瀬ちゃんにネックレスをあげたんだって? なんでー?」
「は?」
いきなり振られた質問に武藤は目を瞬いて、私と宇野くんを見た。この事を知るのは、私と宇野くんだけだからだろう。
私も宇野くんもすーっと向けられた視線を外す。聞かれているのは武藤だから、武藤が答えて……。
宇野くんは口に唐揚げを放り込んで、豪快に咀嚼する。私もなにかを食べようと中央にある大皿に箸を伸ばす。
「ねえねえ、なんで、なんでー?」と答えない武藤に催促の言葉が飛んだ。
武藤は生ビールで喉を潤してから、仕方なさそうに答える。
「渡瀬に似合うと思ったから。似合っているだろ?」
「武藤がヘタレなんだよ。こんなの贈っておきながら、なにしてるのか、ヤツは。一番仕事出来るくせにこういうとこは、全然ダメだな」
「俺の何がダメだって?」
「あ、武藤……」
突然現れた武藤をここにいる全員が見た。「お疲れ」と彼は宇野くんの隣にすとんと座った。
「なんか俺の悪口言ってなかった?」
「武藤くん、今聞いたよ。渡瀬ちゃんにネックレスをあげたんだって? なんでー?」
「は?」
いきなり振られた質問に武藤は目を瞬いて、私と宇野くんを見た。この事を知るのは、私と宇野くんだけだからだろう。
私も宇野くんもすーっと向けられた視線を外す。聞かれているのは武藤だから、武藤が答えて……。
宇野くんは口に唐揚げを放り込んで、豪快に咀嚼する。私もなにかを食べようと中央にある大皿に箸を伸ばす。
「ねえねえ、なんで、なんでー?」と答えない武藤に催促の言葉が飛んだ。
武藤は生ビールで喉を潤してから、仕方なさそうに答える。
「渡瀬に似合うと思ったから。似合っているだろ?」