あなたに恋をする〜happiness〜
う、嘘でしょ………?
これは………絶対にまずい!

「恋………!」

私は慌てて羽山君から離れようとした。
だけど………それがダメだった。

ーパチンッ

ウィッグは外れて、私の黒髪のストレートが宙に舞う。

「………」

………終わった。
どうしたらいい!?
いや、もともと話す予定ではいたけどさ。
だけどこんな形でバレるとは思わなかったし。

「………変装していたんですか?」

「ごめん!羽山君!!私が元・アイドルだったなんて言わないで!!」

私は必死に言った。
羽山君はばらさないとは思うけど一応言っておかないといけないと思ったんだ。

「………アイドルだったんですか!?」

「え………?」

「知らなかったのか、羽山?」

「はっ、………はい」

「………」

しくった!
知らなかったなら早く言ってほしかった。
そしたらばれずにすんだのに………!
私はガックリ。

「あの………」

「?」

羽山君は慌てている。
そんなに慌ててどうかしたのかな?
創ちゃんは離れてるし………。

「えっと、どうして変装シテイタンデスカ?」

途中から………おかしくなってるよ、羽山君。
それにそんなこと言われるとは思ってなかった。
でもまあ気になるよね。
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