あなたに恋をする〜happiness〜
『いいんじゃない、happiness!』

そう言ってクールな笑みを向けたのはハルハル。

『なんだか素敵なグループ名ですね』

と、おしとやかに笑ったサユリン。

『いいの思い付くじゃん、レンレン!』

そう言ってニカッと笑ったユンユン。
私たちはお互い顔を見合わせて笑い会った。
気が合う。
楽しい。
そんな感情が私の胸に広がっていく。


『初めまして、happinessです!』

初めてのライブだったけど満席だった。
それが嬉しかった。
お客さんも笑っていた。
だから私もいっぱい笑った。


『レンレン!センター、頑張って!!』

『うん!』

センターを任せて貰えた時はすっごく嬉しかった。
幸せだった………。


『お母さん、お父さん!聞いて聞いて!私ねセンターになったんだよ!』

家に帰るとすぐにお母さんたちに言った。
いつも私の話をニッコリ笑って聞いてくれる優しい両親。
幸せを噛み締めていた小学六年生の冬。
私は大切な人をなくしてしまった。

『お母さ………ん!死なないでっ!!』

お母さんが事故に遭った。
それは………私のせいだった。
私がつまずいて道路に出たから………っ!
だからお母さんが!
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