あなたに恋をする〜happiness〜

『え、創ちゃん！？』

彼女は驚いていた。
まあ、そうだよね。
だって幼なじみがそんなことするとは思わないもんね。
でも花宮さんは僕のことを信じてくれた。
そしてちゃんと話を聞いてくれた。
最後まで………。

『そうだったんだ。………ごめんね、気づいてあげられなくて。ごめん！』

そう言って謝った彼女。
僕は涙が溢れそうだった。
だって彼女が僕のために泣いてくれている。
悲しんでくれている。
同じ痛みを分かち合っているみたいだった。


「え………？」

「私、創ちゃんと付き合うことになったの」

そう言われた瞬間、僕の頭の中ではなにも動かなくなった。
花宮さんと小鳥遊君が付き合う？
なんで………？
好きだったのか？

「そうなんでね、おめでとう………ございます！」

「………あり、がと」

花宮さんはなぜか泣きそうだった。
僕は勘違いしてしまった。
嬉しくて泣きたいのを我慢しているんだ。
そう思っていた。

「またね、羽山君」

そう言って走っていなくなった君を見て俺はそんなに僕から離れたかったの？
そう思ってしまった。


「ねえ、光正！恋ちゃんってあのhappinessの元・センターだったんでしょ？しかも大人気だったみたいじゃない！！」