あなたに恋をする〜happiness〜
復帰
今日からアイドルを復帰する。
夏休みが終わった。
だけど私は学校に行かない。
仕事があるからだ。
「じゃあ恋、頑張れよ!」
「うん、頑張る!!」
今日からまた………笑顔を作らなきゃいけない。
ちょっと憂鬱だ。
羽山君に会えないんだもん。
でも………ちょっとホッとしてる自分がいる。
私と創ちゃんが付き合うことになったという報告をした時、羽山君は〝おめでとう〟そう言ったんだ。
「言わないでほしかったのに………」
羽山君が好きだから。
好きな人にそんなことを言われたから。
胸が苦しい。
「お母さん、私またアイドルになったんだよ。だから頑張るね。私………まだわからないことだらけだけど正解を見つける。 だから安心して。お母さんが死んだ理由と私がアイドルをやめた理由。その全てを導いてみせるから」
私は心に強く誓った。
そして荷物を持って外へ出た。
創ちゃんには忙しくなるからしばらくは学校に行けないと伝えてある。
ちゃんと羽山君には謝ったみたいだけどちょっと心配だな………。
「連絡してる時間がないし………まあ、いっか」
何かあったら羽山君、言ってくれるよね?
あの日から創ちゃんは私から離れない。