君に「I Love You」と伝えたくて
彼とのやり取りは、いつも「Thank you」
私は帰宅後すぐにスマホの電源を入れ、小説を書くためのアプリを開いた。
『物語の切なさに、思わず泣いてしまいました。素晴らしい作品です!』
というようなレビューが沢山。私は、小説をネットに載せている。自分が書きたいように書いているのに、どうしてこんなにファンがいるんだろ?ランキング入りになることも多い。
それに、私が書いた長編(ファンタジーだけど)が文庫本になったことがある。その時、イラストは雅彦が担当してくれたっけ……。
良く続編書いてとか、リクエストとか来るよ。
私は、それを疑問に思いながら新作を書き始めた。私の偽名は「よもぎ餅」。名前を決めるとき、私の大好物のよもぎ餅を食べてたから。
私の小説の表紙を良く描いてくれる雅彦には、略して「よもぎ」と呼ばれてるんだ。
文字を打っていると、雅彦からラインが届いた。すぐに開けると、私が頼んだイラストがあった。
私の新作の表紙。泣いているけど、幸せそうに笑う女の子の絵だ。
雅彦、描くの速いな……私がイラストを頼んだの、昨日だよ!?それに上手いし、色々とセンスがある!まぁ、他の人の歌ってみたの動画のイラストとか描くほどだし……。
雅彦は、イラストをネットに載せてる。雅彦も雅彦で、イラストの依頼とかあるみたい。