音のない君への告白
いつも、上原から遊びに行く誘いをされているから、今回は俺から誘ってみよう。俺はそう決めた。上原と少しでも離したい気分だった。ちょうど、女子が好きそうなカフェも見つけたしな……。
チャイムが鳴り、退屈な授業が終わる。今から昼休みだ。生徒たちは机をくっつけ合い、お弁当をかばんから出している。
上原に先に話してから食べようと、俺は席を立って隣のクラスへ行く。
「おい、上原結菜はいるか?」
俺が隣のクラスの女子に訊ねると、女子は怯えた目をしながら答えた。
「えっと……チャイムなった途端に前田さんたちに裏庭に連れてかれて……」
「わかった!」
俺は顔色を変え、裏庭へと向かう。前田たちは目立ちたがりが集まってできたグループで、問題行動を起こして生徒指導部から睨まれている。そんなグループに連れて行かれるということは、上原によくないことが起きる可能性の方が高い。
階段を駆け下り、廊下を全力で走る。しかし、購買に行く生徒が廊下には大勢いるため、思うように走れない。
チャイムが鳴り、退屈な授業が終わる。今から昼休みだ。生徒たちは机をくっつけ合い、お弁当をかばんから出している。
上原に先に話してから食べようと、俺は席を立って隣のクラスへ行く。
「おい、上原結菜はいるか?」
俺が隣のクラスの女子に訊ねると、女子は怯えた目をしながら答えた。
「えっと……チャイムなった途端に前田さんたちに裏庭に連れてかれて……」
「わかった!」
俺は顔色を変え、裏庭へと向かう。前田たちは目立ちたがりが集まってできたグループで、問題行動を起こして生徒指導部から睨まれている。そんなグループに連れて行かれるということは、上原によくないことが起きる可能性の方が高い。
階段を駆け下り、廊下を全力で走る。しかし、購買に行く生徒が廊下には大勢いるため、思うように走れない。