恋を拗らせている。
馬鹿だ、ほんとに。
やめたくないなら、フラなきゃよかったのにさ。



「あ、そういえば弥那ちゃん。
噂によると今週末は瑞李と遊びに行くらしいね」
「…聞きたくなかった」
「なんかね、俊哉にフラれた傷を癒しに行くらしいよ?」



…元から瑞李のことが好きなだけのくせして。



じーっと、弥那が消えた後方のドアを見つめる。

…瑞李とか、勝ち目ない。





◇ ◇ ◇






あー…やばい。
ちょっと授業寝てただけなのに、説教が長いんだよ、ほんと。
しんどすぎるんだけど。

おかげで部活思いっきり遅れたし。
これは副キャプにちくちく言われるやつだ。



ガチャっと勢いよく、部室を開ける。



「…っ、ぁっ、ちょっ」



背伸びをして棚の上の何かを取ろうとしていた弥那がよろついた。
でかいダンボールが落ちてくる。
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