恋を拗らせている。
目尻の涙を親指で拭くと、弥那は優しく笑った。



あぁ、また。
弥那の隣にいていいんだって。

弥那のこの笑顔を独り占めしていいんだって。



突如、弥那はハッとして「着替えるよねっ」と部室を出て行った。



…そういえば今は部活時間。
真面目な弥那は体育館に戻って行ったのだろう。


もうちょっとだけ、2人でいたいって思ってしまったことを恥じたい。
…全然、後悔とかしないんだけどさ。



明日…家、来てくれる、のか。



掃除、しよ。
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