*続*不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
来月には同じように俺もタキシードを着て、明莉はウェディングドレスに身を包む。

目の前の二人も、式場の宣伝モデルなんじゃないかとおもうくらいの美男美女だ。

会場のあちこちから感嘆の声が上がり、携帯を構えて招待客のほとんどが写真をとっていて、隣の明莉も二人をうっとりした目で見つめながら携帯に収めていた。

「なつさん、すごく綺麗。
片瀬さん、顔が緩みっぱなしだね」

「そりゃあそうだろうな。
どんだけ我慢して八年も側に居たんだよあの人。

年明けには子供も産まれるし、嬉しくてしかたないんだろうな」

二人が一緒に住み始めてから、八年越しにようやく気持ちが通じ合って結婚までにたどりついた経緯を知っている俺達は、多分、招待客の中で誰よりも喜びこの日がとても待ち遠しかった。

本人と同じくらいに俺も明莉も嬉しくて仕方がない。
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