*続*不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「ただいま」

帰宅した蓮司がリビングに入ると息を飲んで固まっているのがわかった。

「おかえりなさい。
疲れたでしょ?ご飯食べよう。

話は…食べてからにしよう」

笑顔を見せてまたすぐに背中を向けて食事の準備を始める

「明莉…」

私の名前を呼ぶ蓮司の声は震えていた。
背後にきて伸ばしてきた手を振り向きもせずに

「触らないで!!」

と強めの口調で制止した。

「はぁ…ご飯より話が先?」

振り向いた私は蓮司を睨みそのまま言葉を続けた。

「昨日は朝方まで朝陽さんといたんでしょ?」

「朝陽とは朝までなんていない。
会社に車を取りに行って十一時過ぎに別れた」

「病院に付き添ってただけでしょ?
なんでそんなに遅いわけ?」

「朝陽のお母さんが話したいから寄っていけって、夕飯ごちそうになって遅くなった」

「都合が悪いから携帯の電源切ってたの?」

「だからっ!
それは充電きれたって説明したよな!」

黙って私の質問に答えていた蓮司が段々とイライラした口調になってきた。

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