*続*不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「毎日毎日明莉の体は隅々まで見てるんだけど?」

くすくす耳元で笑う蓮司の息が耳にかかりくすぐったい。

「ダメっ!
寝室は暗いけどお風呂は明るいから…」

「学生時代のお友だちにいろいろ聞いてるんじゃないの?
風呂のはいりかたとか」

意地悪く笑う時の蓮司は、けっして自分の考えを曲げず押し通す時の顔だ。

なんとしても回避したい私は、いまだに諦めずジタバタもがく。

「そっそれは実戦禁止だって言ったのは蓮司でしょ!
俺がいちから教えるからって…」

そう答えてはっとする。

しまった!!

見上げた蓮司の顔は、さらに口角をあげて目を細めてみつめている。

「じゃあ、いいかげん今日こそは観念しろ?
二十四歳最後の明莉の全部、俺に見せて…」

「そんなの二十四も二十五もどこも変わらないっ!
んっっ!」

抵抗虚しく、深く口付けられた私は一瞬で体の力が抜けて…抱き抱えられて蓮司の思うがままにその夜を過ごした。

甘い蓮司にはまるで私は敵わない。

愛しすぎる旦那様に今夜も私はメロメロなのだ。
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