*続*不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
蓮司以外の温もりに、動揺する私をすぐに腕から解放すると

「ふっ。いきなりごめんね。
ちょっと明莉ちゃんを泣かせて不安にさせたから意地悪しておいたよ」

と微笑んで優しく頭を撫でて私から少し距離をとった。


「明莉ちゃんと蓮司はさ、夫婦になったんだよ。

違った環境で育った二人がさ、一緒に住みはじめるんだよ。

考え方も習慣もそれぞれ違う。

夫婦になるってさ、結婚していない俺が言っても説得力ないんだけどさ、格好つけてない素の姿をさらけ出して一緒に年を重ねていくのかなって。

まっ俺も十年一緒に居ても、まだなつには格好悪い姿なんてみせられてないけどな。

まぁだいたい男なんて好きなこの前では格好つけたがりなんだけど、蓮司は…違うな。

アイツは最初っから格好つけてる反面格好悪い姿もさらけ出してるよな」

私が首をかしげると

「あれ?
明莉ちゃんはわかってない?

ははっ。

ね?そんなもんなんだよ。

好きな相手の格好悪い姿なんてきにならないんだよ」
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